【ロード済み71ms→3msへ】TUF-AX4200のバッファブロート対策!究極の低遅延を実現する「QoS設定」手順
【結論】TUF-AX4200のラグは直せる!設定変更でA+判定獲得
「TUF-AX4200でオンラインゲーム中にカクつく」、「Fast.comのロード済みPingが高い」などせっかくゲーミングルーターを導入したのに環境が良くならずがっかりしていたけどルーターの設定変更をすることでBufferbloat Test(Waveform)のA判定がA+判定になりました!
Pingの安定性を示すバッファブロートテストは、Waveform社のBufferbloatテストを利用しました。
TUF-AX4200でなぜラグが発生したのか?「バッファブロート」の原理
バッファブロートとは、回線内のデータ待ち行列(バッファ)が溢れてしまい通信が遅くなる現象のことです。
・データが詰まる
・Ping(応答速度)が跳ね上がる
・操作が重くなる
身近な例で言うと、スーパーのレジに人が並びすぎて、後ろの人が前に進めなくなる状態と全く同じです。通信でも同じく、処理待ちが増えると全体が遅くなってしまうのです。
71msと⚠️警告マークが示す深刻な問題
Fast.comの測定でロード済みレイテンシが71ms、Bufferbloat Test(Waveform)の測定ではA判定ながら「Low Latency Gaming」の項目で警告マーク(⚠️)が出ていました。ゲームのプレイでは明確な反応の悪さや遅延を感じていましたが、原因を探ったところTUF-AX4200に搭載されている特定の機能が原因でバッファブロートが発生することが判明したのです。
問題の切り分け:ゲームモードOFFだけでも効果はあったが…
まずゲームモードに通信が不安定になるなどの不具合があるという情報からゲームモードをOFFにた結果、Fast.comのロード済みレイテンシは71msから53msに改善しました。
これは、「ゲームモード」に含まれる特定の自動処理機能(パケット優先制御など)が、かえってバッファブロートを引き起こしていた可能性が高いと思われます。しかし、ゲームモードをOFFにした状態でも、Bufferbloat Test(Waveform)の結果ではまだ低遅延ゲーミングの警告マーク(⚠️)が残ったままでした。したがって、TUF-AX4200を真の低遅延ルーターにするためには、単にゲームモードをOFFにするだけでなく、根本原因であるQoS設定に手を加える必要があると判断しました!
【設定】バッファブロートを回避するQoS手動設定手順
バッファブロートを回避するにはルーター自体が出せる実際の回線速度から20%くらい抑える設定を手動で設定します。
設定方法
パソコンのブラウザで”http://www.asusrouter.com”か”LAN IPアドレス(初期設定:192.168.50.1)”を開きルーター管理画面を開く
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ログイン画面が表示されるのでログインする。(設定が初期状態ならアカウント/パスワードは”admin”になっているようです。ユーザー名とパスワードを忘れた場合はルーターを初期状態にリセットする必要があるので注意!)
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管理画面が開いた左側のメニューから「アダプティブQoS」を選択
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「QoS - WAN / LAN 帯域モニター」のページが開く
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上部にあるタブから「QoS」を選択し開く
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QoS設定画面が開くのでQoSを有効にするを”ON”にします
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QoSタイプから”アダプティブQoS”を選ぶ
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帯域設定を自動設定→手動設定に変更
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アップロード帯域幅とダウンロード帯域幅が出現
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アップロード帯域幅を”85.00”Mb/s、ダウンロード帯域幅を”80.00Mb/s”に設定
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適用で設定完了
複数端末使用でバッファブロートが発生する?
手動設定で全体のアップロードとダウンロードの帯域幅を絞ってもバッファブロートの症状が出るようなら”帯域リミッター”の項目から端末を個別に指定して帯域をさらに絞ると良いようです。
設定方法は、QoSタイプで帯域リミッターを選択するとクライアントリストが出現するのでターゲット欄のプルダウンからクライアント(端末名)を選びダウンロードとアップロードの帯域幅の数値を入力し追加→下の方にある”適用”で端末毎の帯域幅を設定します。
設定する数値について
バッファブロートは通信の詰まりが起こりゲームの操作などに重さを感じるようになるのでダウンロードとアップロード両方で帯域幅を絞ります。なおバッファブロートを抑えるための数値は「理論値の 70〜90%」で設定します。自分の環境は100MBプランなのでダウンロードは80Mb/s、アップロードは85Mb/sに設定しました。
複数の端末を同時に使用すると全体の帯域幅を絞っていても上振れして100%近くになってバッファブロートが発生するかもしれないのでその時は同時によく使う端末を割り出し帯域リミッターで個別に10Mb/sほど数字を落とすとバッファブロートの症状が解消するかもしれないです。
【Before & After】設定変更でPing値はこう変わった!
Fast.comの測定ではロード済みレイテンシが71ms→3msに大幅改善!
Bufferbloat Test(Waveform)の結果はA判定→A+判定に改善!
まとめ
ASUS TUF-AX4200で発生したバッファブロートは、今回のQoS設定(意図的な帯域制限)によって劇的に改善し、Ping値の安定と快適なゲーミング環境を取り戻すことができました。
Fast.comのロード済みレイテンシは、通常、アンロード済みレイテンシと似たような低い数値になるのが理想です。もしロード済みレイテンシの数値が極端に大きいようなら、バッファブロートが発生しているなどの何かしらの不具合が出ている可能性が高いです。
私の環境ではルーターの設定が原因でしたが、他にもモデムや配線、使用しているPCやゲーム機自体の問題など、原因は環境によって異なります。まずは他の測定サイト(例:Bufferbloat Test(Waveform))でも似たような結果になるか確認し、問題の切り分けを進めていきましょう。
初期設定の不具合さえ乗り越えれば、TUF-AX4200はコストパフォーマンスに優れた非常に優秀なゲーミングルーターです。この設定で快適な環境を手に入れられた方は、ぜひメインのレビュー記事もご覧ください。
➡️ ゲーミングルーター「ASUS TUF-AX4200」の正直な感想と最終レビューはこちらへ






